タイトル

林業における作業

「人工林における作業」

【地拵え(じごしらえ)】
 伐採した跡地などで植付けを行ないやすくするために、地面に散乱する枯れ木、枝条(枝など)などの障害物を片付ける作業です。それ以降の林内での作業を行ないやすくするためにも、ていねいな作業を実施する必要があります。

【植栽(しょくさい)・植林・植付け】
 苗木を植え付ける場合は、まずクワなどを使って、苗に合った適当な大きさの穴を掘ります。苗木を穴に入れたら、枯葉、枯枝や石などが入らないように気をつけながら土をかぶせます。その後、苗木を軽く上向きに引っ張りながら根元を踏み固めます。このときあまり深く植えすぎないように注意してください。

【下刈り(したがり)】
 植栽を行なったあと、周辺の雑草木が苗木より大きくなると、苗木に日光が当たらず枯れてしまいます。下刈りは、このような雑草木を刈り払う作業です。雑草木の茂る夏に行なう作業ですが、ここで手を抜くと苗木の成長に影響を与えます。苗木に巻きついたツルなども含めて、苗木を間違って切らないようていねいに刈り払います。 

【つる切り】
 アケビやフジなどの「ツル植物」は、木に巻きついて大きく成長します。幹に食い込んで木の生長が阻害されないよう、ツルが大きく育たないうちに取り除くことが重要です。

【除伐(じょばつ)】
 植栽を行なって数年もすると、植栽木以外の木が大きくなって、植栽木の生育を阻害することになります。こうした樹木を伐る作業をいいます。

【枝打ち(えだうち)】
 節のない木材を生産するためや、木の肥大生長をコントロールするため、気象害や病虫害を防いだり、林内に光が入るようにしたり、作業をやりやすくするなどの目的で木の下方の枝や枯枝を切り落とす作業です。ほかの作業と違って、これから育てていく木に刃物を入れるので、慎重でていねいな作業が求められます。

【間伐】
 植栽した苗木が生長し、木々が込み合ってくると、隣同士の枝葉が重なり生長を阻害しあうようになります。そこで主に生長や形の悪い一部の木を伐る間伐を行なうと、木々の間隔があいて、残った木は健全に生長を続けられます。

【主伐】
 最終的な収穫を行なう伐採をいいます。通常、皆伐作業が行なわれます。スギやヒノキでは普通、植え付けから50年ほどで主伐をむかえますが、近年は主伐期を延ばして60年、80年、場合によっては100年以上とする例もあります。
* 皆伐:一定の区域にある樹木をすべて伐採すること。



全林協編 「森林づくりボランティア手帳」
国土緑化推進機構編 「みどりのボランティア あんぜん手帳」
(財)日本緑化センター  「森林の手入れ基礎知識」     より