タイトル

大阪の気象

 大阪は、夏の暑いこと、一年を通して雨の少ないことが特徴です。大阪の真夏日(最高気温30℃以上)の年平均日数は68日、全国の気象台・測候所の中で2位(1位は大分県日田)、熱帯夜(最低気温25℃以上)は31.5日、南西諸島を除いて全国1位です。その暑さはほぼ同じ緯度の都市と比べてみたら、よく分かります。年降水量は1306㎜で、岡山ほどではありませんが、雨の少ないことが分かります。結局、四国・紀伊半島・中国山地などに囲まれた大阪は、盆地状の地形で、外洋からの風の通りが悪いため雨が少なく、熱気のこもり易い地域ということが言えるでしょう。大阪は、温暖で雨の少ない瀬戸内気候区に属します。


 大阪府内の気象を見てみましょう。年平均気温は大阪(中央区)が16.5℃で最も高く、平野部で一番低い郊外の枚方との気温差は1.3℃です。また、北摂の能勢(235m)や生駒山(626m)は標高の高いこともあって、気温は低くなります。年降水量は、堺が1207㎜で最も少なく、箕面が1495㎜で最も多くなっています。このことは、大阪府内の雨が主として、太平洋から大阪湾に吹いてくる南西の暖湿気によってもたらされることを表しています。この南西風と瀬戸内海を吹いてくる西風、淀川沿いに吹き出してくる北東風が大阪府北部でぶつかって、雨雲を発達させているのです。太平洋に近い南部にありながら、熊取や河内長野の降水量が少ないのは、和泉山地の風下に入るためでしょう。
 なお、気象データは、気象台・測候所は1971年~2000年の30年間、アメダスデータは1979年~2000年の21年間のデータを使用しています